物販ビジネスは、誰にでも参入しやすいビジネスモデルです。
商品を用意して出品し、購入されれば売り上げを生むことができます。
そんな物販ビジネスですが、商品を用意するためには、商品を仕入れる資金が必要になります。
では、仕入れのための資金さえあれば、物販ビジネスを行うことができるのでしょうか?
このページでは、物販ビジネスを行うための資金について、お話しさせていただきます。
資金の調達方法についてもお話ししているので、物販ビジネスの資金について知りたい方は、参考にしてくださいね。
物販ビジネスで必要になる資金
まずは物販ビジネスで必要になる資金について確認していきましょう。
以下に必要な資金をまとめています。
- 商品を仕入れる資金
- 商品を梱包する資金
- 商品を発送する資金
- 有料サービスを利用する資金
- 業務を委託する資金
- 商品を製作する資金
それでは、必要な資金について解説していきます。
必要資金① 商品を仕入れる資金
物販ビジネスで必ず必要になる費用として、商品を仕入れるための資金があります。
家にある不用品を出品する程度であれば、仕入れの資金は不要ですが、ビジネスとして行う以上は仕入れが必要です。
スマホケースのような数千円の商品もあれば、スマホ本体などの数万円を超える商品を仕入れるケースもあります。
ということは、仕入れを行うための資金が無いという場合は、物販ビジネスのスタートラインにも立てていない状態ということになります。
そのため、物販ビジネスと行う場合、必ず商品を仕入れる資金は必要になってきます。
必要資金② 商品を梱包する資金
物販ビジネスで必要な費用として、商品を梱包する資金が必要になります。
商品を購入したユーザーのもとに、梱包がされていない商品が届いてしまったら、満足度が下がるどころかクレームになりかねません。
購入者は当然梱包されている前提で購入しているわけなので、必ず梱包を行う必要があります。
海外からお皿とテーブルカバーを購入した際、購入したお皿がテーブルカバーで包まれていたケースがありました。
そのときはお国柄の違いだなと感心してしまいましたが、普通は商品で商品を梱包するなんてことは良くありません。
必ず梱包材を利用して、商品の梱包を行います。
そのため、物販ビジネスを行う場合は、必ず梱包するための費用が必要になります。
必要資金③ 商品を発送する資金
物販ビジネスを行うにあたり、商品を発送する資金も必ず必要になります。
商品は無料では発送できませんからね。
サービスによっては直接渡しに行く形がとれますが、1つ販売するたびに手渡しをしていては、作業効率が悪すぎます。
ビジネスとして次々出品するためには、やはり送料は必須の費用となってきます。
そのため、物販を行うためには、送料は必ず必要な資金です。
必要資金④ 有料サービスを利用する資金
物販ビジネスを行うために、有料のサービスを利用するための資金が必要になるケースがあります。
例えば、メルカリやラクマなど、無料登録で利用できるサイトであれば、販売時の手数料は必要ですが、月額などの資金は必要ありません。
しかし、有料登録を行うことで利用できるサービスも存在します。
例えばAmazonで物販を行おうとした場合、出品数が多くなると、月額を支払う形で出品することになります。
Amazonは月額無料でも出品できますが、たくさん出品した場合は月額登録を行った方が、手数料が安くなるためです。
ですから、ビジネス物販でAmazonを利用するのであれば、月額登録も行うことになります。
このように、本気で物販ビジネスを行おうと思うと、有料登録を行うための資金も必要になってきます。
必要資金⑤ 業務を委託する資金
物販ビジネスを行っていくと、業務を委託するための資金が必要になってきます。
初心者の方はすべての業務は事務んでやればいいと思いがちですが、物販ビジネスが流れに乗り始めると、一人では作業が追い付かなくなってきます。
仮に何とか作業ができたとしても、作業をしているだけで毎日が終わってしまい、何のために物販ビジネスを行っているのか分からなくなってきます。
そんな中で、個人での作業に限界を感じ、配送や梱包を外注化してみようかな?と考え始めます。
自分では作業が追い付かない状況ですから、この時点で初心者ではなくなっていますね。
物販ビジネスが軌道に乗り始めるころには、業務を外注化する費用が必要になってきます。
必要資金⑥ 商品を製作する資金
物販ビジネスの中でも、自社製品を製作するタイプのビジネスを行う場合、商品を製作するための資金が必要になります。
例えば中国で安く製品を製作して、その製品を日本で出品することで利益を生むようなビジネスです。
この場合、自社製品を製作するわけなので、資金だけではなくて、製造工場を探すなどのスキルも必要になってきます。
さらに、自社製品の販売数が伸びずに在庫になってしまったとして、それでもビジネスが継続できる程度の資金も必要になってきます。
そのため、自社製品を製作する場合は、製作資金と余剰資金まで必要になってきます。
物販ビジネスで資金を調達する方法
ここからは、物販ビジネスで資金を調達する方法についてお話ししていきます。
紹介する資金の調達方法はこちらです。
- 家にある要らない物を売る
- 転売で資金を増やす
- 金融機関から融資を受ける
- クレジットカードの枠を使う
それでは、順番に資金の調達方法を確認していきましょう。
調達方法① 家にある要らない物を売る
誰にでもできる資金の調達方法として、家にある要らない物を売るという方法があります。
特に物販を始めたばかりの方で、生活費とは別で物販用の資金が必要という場合、有効な資金の調達方法です。
要らない物を売るという経験が、物販の勉強にもなるため、物販初心者の方はぜひ不用品を販売してみましょう。
資金にも経験にもなるので、一石二鳥ですよ。
調達方法② 転売で資金を増やす
すでに商品を購入する資金がある場合は、転売を行うことで資金を増やすことができます。
現状の資金を使って商品を購入し、購入した商品を販売する形で資金を増やすという方法ですね。
転売はメルカリやラクマでも気軽に行えるので、まだ物販をビジネスと言えるほどの実績が無い方は、転売により資金を増やしましょう。
調達方法③ 金融機関から融資を受ける
物販ビジネスを行うことで、金融機関から融資を受けることが可能になります。
物販の性質上、商品を仕入れてからの販売という流れになるため、仕入れるための資金として融資してもらう形になります。
ただし、融資を受けるためには、ただ物販ビジネスを始めるのでお金を貸してくださいと言っても、融資はおりません。
手元の資金はいくらあるのか、これまでのビジネスの実績はどうなのかなど、融資を行う価値があると感じてもらう必要があります。
そのため、融資を受けるためには、ある程度物販での実績を積み上げていく必要があります。
調達方法④ クレジットカードの枠を使う
資金の調達方法として、クレジットカードのキャッシング枠を使う方法があります。
クレジットカードには、買い物などで何かを購入する際に必要なショッピング利用枠と、いくらまでなら現金の引き出しができますよというキャッシング利用枠が用意されています。
このキャッシング利用枠を活用することで、利用枠内であればお金を借りることができます。
気軽にお金を借りられる方法なので、魅力的に感じますね。
しかし、キャッシング枠でお金を借りた際の金利は高く、楽天カードを例に挙げると18%の金利となっています。
気軽に借りられる分、金利が高いというデメリットがあるので、利用する際は注意しましょう。
金融機関で融資を受けるための手順
金融機関で融資を受けるための手順を紹介します。
手順は以下のようになっています。
- 数字を把握する
- 事業計画書を用意する
- 人間性で信頼してもらう
それでは順番に確認していきましょう。
手順① 数字を把握する
金融機関で融資を受けるために、売り上げや利益率などの数字を把握しておきましょう。
金融機関が融資するということは、その後にお金を返してもらう必要があります。
そのため、あなたの事業の数字を見て、融資したお金が返済されるのかを慎重に判断します。
例えば担当の方に、年間でどのくらいの売り上げを見込んでいるのかを質問された際に、即答で答えられなければ不信感を持たれてしまいます。
そして、金融に関わる方たちは数字のプロなので、説得力のある数字を伝えることで、融資しても大丈夫だと判断してもらえるようになります。
そのため、あなた自身が数字を把握しておくことは、融資を受けるために必須の準備と言えます。
手順② 事業計画書を用意する
融資を受けるためには事業計画書が必要になります。
なぜ融資が必要で、融資したお金が何に使われるのか?そのビジネスが世の中のためになることなのか?リスクはあるのか?そのリスクを回避する案はあるのか?など、物販ビジネスの事業計画書を作ります。
口頭だけで伝えようと思っても、やる気がないと思われてしまうだけなので、必ず事業計画書を用意して、目に見える形で事業のビジョンを伝えましょう。
当然、事業計画書を見ながら、担当者からの質問を受けることになるので、質問される内容は想定して、すべてに即答でこたえられるよう準備しておきましょう。
手順③ 人間性で信頼してもらう
融資を受ける際、人間性が魅力的であることが有利に働きます。
数字は分かった、事業計画も悪くない。
担当者が融資を行おうか止めておこうかを決断する際、最後の決め手になるのはあなたの人間力です。
「うだうだ言ってないで早く融資しろよ」という態度がにじみ出ていては、どれだけビジネスの内容が良いものであっても、担当者は躊躇するものです。
逆に、多少粗削りな計画であったとしても、人間力が高ければ「この人であれば融資してみたい」と思わせることもできます。
しかしながら、営業職ではなく物販ビジネスを選んでいる方の多くは、特別対人能力が高いわけではありません。
ですから、最低限の言葉遣いやマナー、そして身なりを整えておくなど、マイナスには見られないような態度で担当者と接しましょう。
担当者に気に入られることで、すぐには融資がもらえなかったとしても、改善するべき点の指示をもらい、今後の融資につなげることができますよ。
物販ビジネスで資金が多いメリット
物販ビジネスにおいて、資金が多いことにより、どのようなメリットがあるのでしょうか?
この項目では、資金が多いメリットを紹介していきます。
お話しする内容は以下のようになっています。
- 躊躇なく仕入れができる
- 有料サービスを活用できる
- 業務委託がしやすい
- 商品政策に挑戦できる
それでは、資金が多いメリットについて解説していきます。
メリット① 躊躇なく仕入れができる
物販ビジネスを行うにあたり、資金が多いことで躊躇(ちゅうちょ)なく仕入れができるというメリットがあります。
物販を行うためには、基本的に出品する商品が必要になります。
そのため、商品を仕入れる資金が無ければ、物販のスタートラインにさえ立てていない状況となります。
さらに、できれば複数の商品の出品を行い、売れ筋の商品を見極めたいところですから、複数の商品を仕入れる資金も必要になってきます。
1つの商品だけを出品してしまうと、その商品が売れ残ってしまった場合「物販は稼げない」という思考が身についてしまいます。
実際には1つの商品が売れなかったというだけですが、売れなかった経験だけをすることになるので「物販は稼げない」と考えてしまうのも無理はありません。
そのせいで物販ビジネスから撤退し、稼ぐチャンスを逃してしまう方もいます。
無在庫で行うタイプの物販もありますが、無在庫物販でさえ購入者が決まった際には、商品を仕入れてからの出品となるので、商品を仕入れる資金は必要になります。
ですから、物販ビジネスを行う際は、仕入れのための資金に余裕があることは、大きなメリットとなります。
メリット② 有料サービスを活用できる
物販ビジネスを行う場合、資金に余裕があることで有料のサービスを活用することができます。
例えば、Amazonで物販ビジネスを行う販売者は、月額登録をするかしないかという選択を行うことになります。
Amazonで有料登録を行うことで、50品以上を販売すると手数料が割安になるというメリットが生まれます。
手数料以外にも、専用のツールが利用できるようになるなど複数のメリットがあります。
Amazonの有料登録は必須ではありませんが、無料登録の場合49品までがお得なプランとなるので「49品以内の販売に抑えよう」というメンタルブロックが生まれます。
できるだけ多く販売してこその物販ビジネスで、販売数を少なくしたいという意識が生まれることは避けたいところです。
ビジネスである以上は、有料登録を行って「絶対に50品以上販売してやる!」という商売根性を燃やすことも必要になってきます。
そのため、ビジネスを有利に進めるためにも、有料サービスに登録する資金があることは、物販のメリットになります。
メリット③ 業務委託がしやすい
物販ビジネスを行っていくと、業務委託を行う場面が出てくるので、業務委託を行うための資金があることはメリットになります。
業務委託では、商品の梱包や発送などを依頼することができます。
業務委託を行うことにより、誰にでもできるような作業は外部に依頼し、販売者は市場調査や商品の仕入れなどに時間を回せるようになります。
慣れるまでは業務を委託することに抵抗があるかもしれませんが、大きく稼ごうと考えた場合、どのようなビジネスにおいても業務委託は必要になってきます。
しかし、業務を委託するということは、委託するための資金が必要になるので、資金に余裕が無ければ委託することが難しくなります。
迷わず業務委託ができるという面でも、資金があることはメリットになります。
メリット④ 商品政策に挑戦できる
物販ビジネスの一つに自社商品の販売があるので、自社商品を作成できるという意味でも資金があることはメリットになります。
物販初心者の方にとっては、物販と言えばせどり(転売)をイメージすると思います。
既存の商品を仕入れて販売するだけなので、誰でも参入しやすく、知名度も高い物販のスタイルです。
既存の商品を転売するせどりに対して、オリジナルで商品を作成して自社商品を販売する物販も存在します。
販売する商品がオリジナルの製品なので、売れる商品を作成することが出来れば、ライバルに邪魔されずに稼ぐことが可能です。
とても魅力的な商品政策ですが、製作するための費用は必要になるため、資金が無ければ挑戦することができません。
そのため、商品の政策費用があるということも、物販ビジネスを行う上で大きなメリットになってきます。
物販ビジネスで資金が多いデメリット
メリットに続いて、今度はデメリットも紹介しておきます。
資金が多いことにデメリットなんてあるのか?と疑問に思うかもしれませんが、何事にもデメリットは存在します。
この項目でお伝えするデメリットはこちらです。
- 不要な商品を仕入れてしまう
- 詐欺まがいなものに投資してしまう
- 委託だけに頼ってスキルが伸びない
- 売れない商品を製作してしまう
それでは順番に、デメリットを見ていきましょう。
デメリット① 不要な商品を仕入れてしまう
物販ビジネスでは仕入れを行うことになりますが、資金が多いことで不要な商品を仕入れてしまうというデメリットが生まれます。
資金が少なければ、仕入れた商品は何としても販売しきらなければという危機感が生まれます。
危機感があるため、その商品は売れ筋商品なのか?どのくらいの個数なら完売できそうなのか?と、慎重に仕入れを行うことになります。
しかし、資金に余裕があることで、在庫になったとしても問題ないという油断が生まれ、仕入れる商品の調査が不十分になるケースが出てきます。
他の商品が順調に購入されたとしても、在庫のせいで気が付けば利益が無いなんてことも。
ということで、資金が多いことで、仕入れが雑になるというデメリットはあります。
デメリット② 詐欺まがいなものに投資してしまう
資金が多いことで、詐欺まがいなものに投資してしまうリスクが出てきます。
詐欺まがいなものの例としては、怪しい情報商材やコンサル、楽に稼げるてきなツールがあります。
情報商材の中には有益な商材もありますが、稼ぐ系の商材には詐欺まがいなものがどうしても横行しがちです。
資金が少なければ、情報商材を購入するにしても、コンサルを受けるにしても、慎重に見極める努力を惜しみません。
しかし、資金に余裕があることで、なんとなくで情報商材を購入してしまい、後になって後悔するケースが出てきます。
その結果、情報やツールが全て詐欺だと思い込んでしまい、有益や情報やツールに対しても拒否反応が出るようになります。
ただ、情報もコンサルもツールにしても、良いものとそうでないものがあるわけなので、見極めて利用することが出来れば、ビジネスを有利に進めることができます。
情報やツールを選ぶ際の慎重さが失われがちになることも、資金が多いデメリットと言えるでしょう。
デメリット③ 委託だけに頼ってスキルが伸びない
資金が多いことで、作業を外注先に委託ばかりしてしまい、本人のスキルが伸びなくなるというデメリットがあります。
資金が少なければすべての業務を販売者自身が行うことになるので、自然と物販スキルは伸びていきます。
しかし、資金に余裕があることで、販売者自身が経験不足のまま、業務の委託がスタートしてしまいます。
経験不足の状態では、委託先への指示がうまくいかずに不快な思いをさせてしまい、この依頼者とは働きたくないと思われてしまうかもしれません。
委託がうまくいっている間は良いですが、委託先が撤退してしまった場合、販売者本人が対応できずに混乱してしまうこともあります。
物販ビジネスにおいて、外部への委託は重要なことではありますが、販売者自身のスキルがあってこその委託です。
早期の外部委託が出来てしまうことは、資金があることのデメリットになります。
デメリット④ 売れない商品を製作してしまう
資金が多いことで、売れない自社商品を製作してしまうというデメリットが出てきます。
自社商品を製作すること自体は悪いことではありませんが、需要が無い商品を作ってしまえばただの在庫になってしまいます。
資金が少なければ製造案は練りに練り、製造工場も慎重に選び抜くことになります。
そのため、より良い製品が完成し、販売数も伸びることでしょう。
しかし、資金に余裕があれば、失敗しても良いからとりあえず作ってみるという意識が生まれ、販売数が伸びない商品を製作してしまうことに繋がります。
当然、失敗しながら学び、より良い自社製品にたどり着くわけですが、失敗しても良いという気持ちでは改善点に気づけません。
もしも、資金に余裕があって、自社製品の製作を行うという販売者は、在庫になれば倒産くらいの気持ちをもって製作しましょう。
物販ビジネスで必要な資金 まとめ
物販ビジネスには、商品の仕入れを行う資金や梱包する資金などの必須の資金と、有料サービスや業務委託などの仕事を効率化させるための資金が必要だとわかりましたね。
資金が多くあることでメリットを得られますが、時にはその資金の多さがデメリットになるケースもありました。
そんな資金を調達する方法は、今回ご紹介したように、不要なものを売る方法や、金融機関からの融資を受けるという方法まで様々です。
ビジネスにおいて、お金の管理は非常に重要です。
物販ビジネスでどのような資金が必要なのかを把握して、今後の事業計画を立てていきましょう。